マーケティングが止まったらSPARKLE 本について

壁 01 説明できないテーマ:試して読むテーマ:名前を覚えてもらう読む時間 約8分更新 2026年10月5日

「それで、売上にはどう効いたのか」と聞かれたら、何を分けて答えるか

三行で言うと
  1. 三段に分けて答える。実行できたか/障壁はどう変わったか/売上は動いたか。
  2. 効き目には、すぐ変わるものと、ゆっくり積もるものがある。後者は翌月の数字に出ないが、「測れません」で終わらせず、売上の手前で見られるものを決めておく。
  3. 引き合いの件数を、広告だけの成績として読まない。営業と販売パートナーの仕事も含めて動く数字だから。

1一つの数字で答えようとするから、詰まる

広告も、Webサイトも、展示会もやっている。会議で「それで、売上にはどう効いたのか」と聞かれ、答えに詰まる。代理店や販売店を通じて売る会社では、これは担当者の力不足ではありません。顧客の反応が、営業や販売店の向こう側にあって、手元まで戻ってこない構造から来ています。

それでも、答え方はあります。一つの数字で答えようとせず、分けて答えます。

2三段に分ける

三段は、一本の筋でつながっている (本の図16-2)PNGSVG
段答えることいつ分かるか
実行できたか決めたとおりに、資料が渡され、見積書が出され、広告が出たかすぐ。一件ずつ数えられる
障壁はどう変わったか顧客はどこで止まったか。前と同じ理由か、新しい理由か数か月で見え始める。数件でも学べる
売上は動いたか引き合い、下見、見積もり、契約の件数半年後、一年後に前の年と並べる

一段めと二段めは先に動く数字、三段めはあとから動く数字です。先に動く数字は、あとから動く数字につながるはずだ、という仮説つきで見ます。「売上は半年後と一年後にお見せします。今日お出しするのは、一段めと二段めです」と、聞かれる前に伝えておきます(「三か月後に『で、何台売れたんだ』と聞かれないために」)。

3すぐ変わるものと、ゆっくり積もるもの

効き目は、出る速さの違う二通りに分かれます。

  • すぐ変わるもの:販売パートナーの担当者が、約束の言い回しを言えるようになったか。次の一件のあと、翌月には聞ける
  • ゆっくり積もるもの:困りごとの話が出たとき、自社の名前を挙げる担当者が増えたか。翌月の数字には出ない
今年動く工場と、動かない工場 (本の図13-4)PNGSVG

狙う相手の多くは、今年は動いていません。動くのは、人が辞めた月、繁忙期の前、取引先から何か言われたときです。その日に名前が浮かぶかどうかは、今年の問い合わせの件数には出ません。

ゆっくり積もるほうを、ひと月で「効かなかった」とは決めません。かといって、「ブランドのためだから、数字では測れません」で話を終えれば、積み上がっているのかどうかが、誰にも分からなくなります。

4積もっているかを、半年おきに同じ聞き方で見る

売上の手前に、見られるものがあります。

  1. 販売パートナーの担当者に「この困りごとのお客さんがいたら、まず何を勧めますか。なぜですか」と聞く
  2. 引き合いの最初の電話で、「どこで知りましたか。ほかに何を考えましたか」と聞く
  3. 社名を挙げての相談の件数と、社名で検索された回数を見る

担当者の答えは、割合で語りません。「一人が三人になった」は手がかりで、証明ではありません。それでも、半年おきに同じ聞き方で見ていけば、積み上がっているかの見当がつきます。

5引き合いを、広告だけの成績にしない

引き合いの件数は、広告、Web、展示会に、営業と販売パートナーの仕事が足されて動く数字です。広告そのものが受け持つのは、たいてい「自分の話か」という最初の問いだけです。引き合いの上がり下がりを、広告だけの成績として読むと見誤ります。

やりがちな間違い

一つの数字で答えようとする。三段に分けると、今言えることが残ります。
「ブランドだから測れない」で終わる。売上の手前で見られるものを、先に決めておきます。
ひと月の引き合いで、積もるほうの施策を判定する。出る速さが違います。

A社の場合

架空の会社の例

A社のマーケティング課長、早川さんが代理店の担当者五人に「洗い場の人手で困っている工場があったら、まず何を勧めますか」と聞いたとき、A社の名前を挙げたのは一人でした。早川さんは営業部長に、「半年後、代理店を回る日に、同じ一問をもう一度聞いてもらえませんか。一人が二人になるかどうかを、見たいんです」と頼みました。

ほかの業種なら

A社 業務用の洗浄機

すぐ変わるもの代理店の担当者が約束を言えるか
ゆっくり積もるもの人手の話で名前が挙がるか
半年おきに聞く一問(例)「まず何を勧めますか」

B社 建材

すぐ変わるもの販売店の担当者が施工の手間を説明できるか
ゆっくり積もるもの職人不足の話で名前が挙がるか
半年おきに聞く一問(例)「まずどの材料を勧めますか」

C社 業務用のソフト

すぐ変わるもの代理店が移行の手順を説明できるか
ゆっくり積もるもの受注の担当者が辞めた話で名前が挙がるか
半年おきに聞く一問(例)「まずどのソフトを勧めますか」

D社 計測の機器

すぐ変わるもの商社の担当者が校正の流れを説明できるか
ゆっくり積もるもの検査の記録の話で名前が挙がるか
半年おきに聞く一問(例)「まずどの機器を勧めますか」

A社のほかは、考えるための仮の例です。
選んだ業種は、ほかの記事でも最初に開きます(この端末の中だけに残します)。トップでも選べます。

理解を確かめる

問1「売上にどう効いたのか」と聞かれました。三か月の時点で、何を答えますか。答えを見る

実行できたか(一段め)と、障壁がどう変わったか(二段め)。売上(三段め)は、半年後と一年後に前の年と並べて見せると、先に伝えておきます。

問2名前を覚えてもらう施策を、ひと月の引き合いで判定してよいでしょうか。答えを見る

よくありません。ゆっくり積もる効き目は、翌月の数字に出ません。半年おきに、担当者の答えや「どこで知りましたか」の答えを、同じ聞き方で見ます。

やってみる

自分の会社の一件で

型11 結果の報告

型11「結果の報告」。いま続けている施策を一つ選び、三段(実行できたか/障壁はどう変わったか/売上は動いたか)に、何をいつ見るかを書きます。名前を覚えてもらう施策なら、半年おきに聞く一問も書き添えます。

  • 一件ずつ(一件を一行)
  • 上1 事実(分母つき)
  • 上2 計画どおりにできなかったこと
  • 上3 先に決めた条件との照らし合わせ
  • 別の説明
  • 下1 分かったこと
  • 下2 まだ仮説のこと
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本では

本では 『選ばれる理由のつくり方』

この話が、人のあいだでどう進んだか。

第1章の会議で、社長は二人の顔を見て言いました。

その答え方は、第13章・第16章・第17章で少しずつ形になっていきます。

「で、どっちなんだ」

本について →

本の該当箇所:第16章 第4節、第17章 第1節、第13章 第8節、付録1

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