マーケティングが止まったらSPARKLE 本について

A社の一年

A社の一年

業務用の洗浄機をつくる、架空のメーカーA社。マーケティング課長の早川さんが、止まった一件から始めて、半年後の会議で次の一歩を決めるまでの一年です。ここに置くのは、あらすじだけです。人と人のあいだで、それぞれの場面がどう進んだのかは、本で読めます。

A社も、登場する人も、架空です。数字は説明のための仮定です。

登場する人たち早川さん(A社のマーケティング課長。部下は一人)/黒田さん(営業部長)/大西さん(技術者。設置と点検、修理)/開発の担当者/A社の社長/野口さん、三浦さん(販売代理店の担当者)/顧客の工場長と、その会社の社長

第1部 土台を固める

第1章

「で、どっちなんだ」

広告をつくり直し、訪問も増やした。それでも契約は増えない。月例の会議は「広告が弱い」「営業が押していない」で止まり、社長が二人を見て言う。答えられなかった早川さんは、翌週、黒田さんに頼みにいく。止まった案件を、三件だけ一緒に振り返らせてほしい、と。

第2章

表は、一行めから空いていた

止まった一件を、時間の順に書き出す。分かっていたのは工場長までで、決めた社長に、誰が、何を見せたのかは分からない。話をつないでいたのは、代理店の野口さんだった。

第3章

「無料で見にいこう」

黒田さんが、導入後の無料の訪問と、一割の値引きを提案する。早川さんは、顧客・A社・代理店を一枚で比べた。壁の予定表を見ていた大西さんの一言で、案は預かりになる。

第2部 相手を見定める

第4章

失注メモの三択

営業の記録の理由の欄は「価格」「他社」「時期尚早」の三つだけ。「競合は同業の二社」という会議の前提は、記録では裏づけられなかった。早川さんは、欄を一つ足してほしいと頼む。

第5章

工場長の六つの言葉

見積書の控え六十件を読み直すと、毎年の費用が載っていたものは一件もなかった。早川さんは、代理店の担当者に頼んで、止まった工場を訪ねる。聞けたのは、記録の三択には収まらない言葉だった。

第6章

三つとも、外れではなかった

社内で出ていた三つの仮説は、どれも外れではなかった。当てはまる会社が、別々だったのだ。A社は、名簿を課題で分け直し、先に追う相手を決める。

第3部 提案を組み立てる

第7章

表紙から「高性能」を外す

「で、その工場には、何を言うんだ」。早川さんは、何と比べて選ばれているのかから考え直し、約束を一枚に書く。表紙の案を見た開発の担当者は、速さの数字を惜しむ。

第8章

カバーをかけられた洗浄機

注文どおりに納めた一台が、ひと月後、洗い場の隅でカバーをかけられていた。早川さんは、約束を作業の流れに直す表を、大西さんと書く。最初に聞かれたのは、日数だった。

第9章

「ちょっと高いかな」は、何と比べた言葉か

価格を変えずに、五年間の総額の表をつけた見積書をつくる。値引きを求める声に、早川さんが会議に出したのは、結論ではなく判断の材料だった。

第10章

「一番難しいのは、どれですか」

毎年の説明会で話してきた段取りを、五人のうち四人は覚えていなかった。分担の表を持って代理店を訪ねた早川さんたちは、首を横に振られる。

第4部 伝えて、続けてもらう

第11章

正しい一行が、通じない

一枚の資料の下書きを見た野口さんが言う。「工場長には、何て言えばいいんですか」。社長向けの一枚は、誰の手から渡るのかを考えて、つくり直すことになる。

第12章

名刺は百二十枚。その後を、誰も知らない

展示会の名刺とWebの資料請求。入口の数は足りていた。止まっていたのは、その先だった。受け手を、出入りの代理店があるかで決める。

第13章

かばんに入っているのに、名前が出ない

工場長から「また一人辞めた」と電話を受けた野口さん。A社のカタログはかばんの中にあったのに、名前は出なかった。思い出されるのは、社名より場面だった。

第14章

六十台とも「完了」

この三年に入れた機械を、洗剤の注文の記録と並べる。帳簿の上ではすべて完了なのに、注文が止まっている工場があった。「続く」を三つに分けて見直す。

第5部 試して、修正する

第15章

やることが二十を超えた会議

「で、来期は、何からやるんだ」。問い合わせを増やすのか、見送りを減らすのか。数えてみると、先に尽きるのは、お金ではなかった。

第16章

「全部の代理店に、配りましょう」

早く配りたい営業部長に、早川さんは小さく試す計画を出す。二社で三か月。決めたいことを、三か月で答えが出る大きさまで小さくした。

第17章

同じ表から、三つの読み

三か月後の判断日。同じ六件の表を見て、三人が別のことを言う。判断の前の週、野口さんから一本の電話が入っていた。

第18章

「一枚にしてくれ」

壁いっぱいの表を前に、社長が言う。早川さんは計画を一枚にまとめ、決める前に、関係する人たちに見せる。そして半年後、同じ会議室で――。

『選ばれる理由のつくり方』

この先は、本で。

早川さんの頼みに、黒田さんは何と答えたか。工場長の六つの言葉を聞いた営業会議で、誰が何を引き取ったか。断られた頼みごとは、どう書き直されたか。三か月の判断日に、何を広げ、何を直したか。そして半年後の会議で、何が変わっていたか。『選ばれる理由のつくり方』で読めます。

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