マーケティングが止まったらSPARKLE 本について

壁 05 読めないテーマ:試して読むテーマ:優先順位と計画読む時間 約7分更新 2026年10月5日

三か月後に「で、何台売れたんだ」と聞かれないために、先に何を決めるか

三行で言うと
  1. 見るものを三段に分ける。実行できたか(三か月)/障壁はどう変わったか(三か月で見え始める)/売上は動いたか(半年後・一年後)。
  2. 三か月後に報告するのは「広げてよいか」。売上は半年後と一年後。それを、試す前に、決める人に伝える。
  3. 見直す日と、見直すきっかけを、先に決めておく。

1三か月で、売上は判定できない

引き合いから契約まで、二か月から四か月かかる商売なら、三か月の試しで契約を数えても、決まるのは前の期の引き合いかもしれません。件数が少なければ、割合も揺れます(「件数が少ないとき、割合で言ってよいか」)。

それなのに、三か月後の会議で聞かれるのは、たいてい「で、何台売れたんだ」です。売上の段を、三か月で判定する約束になっているのが、すれ違いのもとです。

2見るものを、三段に分ける

段見ることいつ分かるか
実行できたか決めたとおりに、資料が渡され、見積書が出され、メモが届いたか三か月で分かる。一件ずつ数えられる
障壁はどう変わったか顧客はどこで止まったか。何と言ったか。前と同じ理由か、新しい理由か三か月で見え始める。数件でも学べる
売上は動いたか引き合い、下見、見積もり、契約の件数半年後、一年後に前の年と並べる

一段めを先に置くのは、使われなかった施策の効き目は、測れないからです。契約を数える前に、資料がかばんから出たのかを数えます。二段めは、件数が少ない会社の強みです。三か月で数件なら、止まった理由を全部の案件について聞けます。

一段め・二段めは先に動く数字(先行指標)、三段めはあとから動く数字(遅行指標)です。先に動く数字は、あとから動く数字につながるはずだ、という仮説つきで見ます。

3試す前に、報告の約束をする

三段に分けたら、決める人に、試す前に伝えます。

「三か月後にご報告するのは、広げてよいかどうかです。売上は、半年後と一年後に、前の年と並べてお見せします」

先に言っておかないと、三か月後の会議で聞かれるのは、「で、何台売れたんだ」です。

報告の紙は、上下に分けます。上は誰が書いても同じになる三つ(事実/計画どおりにできなかったこと/先に決めた条件との照らし合わせ)。下は人で変わる三つ(分かったこと/まだ仮説のこと/次に誰が何を確かめるか)。

三か月の報告の一枚 (本の図17-3)PNGSVG

4見直す日と、見直すきっかけ

計画も、修正しながら使うものです。修正する日と修正するきっかけを、先に決めておきます。

いつ見るものこうなっていたら
毎月(三十分)引き合い・見積もり・契約の件数。見送りの理由。人の日数日数が見積もりを大きく超えたら、進め方を直す。引き合いが二か月続けて前の年を下回ったら、集まる
半年後契約に進んだ割合、見送りの理由の内訳、顧客の顔ぶれ先に決めた条件のとおり
年度の終わり販売台数、使い続けている割合、実例の数戦略そのものを見直すかを話し合う
そのつど同業が同じ約束を言い始めた。販売パートナーの担当者が替わった決めた日を待たずに集まる

見直すときは、直す深さを見きわめます。日数が増えているなら、進め方を直す。見送りの理由が仮説と違っていたなら、仮説を直して施策を選び直す。約束そのものが響いていないなら、戦略まで戻る。「うまくいっていない」という声が出たら、まず「それは、どの欄の話だろう」とたずねます。

やりがちな間違い

報告の約束をせずに試す。三か月後に、売上で判定されます。
契約の数から数える。使われていない施策の効き目は、測れません。
見直しの日を決めない。気づくのが遅れ、ずるずる続くか、早すぎるうちにやめます。

A社の場合

架空の会社の例

A社のマーケティング課長、早川さんは、試しの計画を書き直したあと、始める前に社長に伝えました。三か月後に報告するのは広げてよいかどうか、売上は半年後と一年後に前の年と並べる、と。三か月後の会議で営業部長は「契約1件は、去年と同じ数だ」と言いましたが、話は「広げるか、直すか」の判断に進みました。

ほかの業種なら

A社 業務用の洗浄機

三か月で見る「実行できたか」資料が渡されたか、見積書に総額の表がついたか
三か月で見る「障壁の変化」見積もりのあとで止まる理由
売上を見る時期半年後、一年後

B社 建材

三か月で見る「実行できたか」手順書が現場に渡ったか
三か月で見る「障壁の変化」採用されない理由
売上を見る時期着工の時期をまたいで半年後

C社 業務用のソフト

三か月で見る「実行できたか」試算が商談で出されたか
三か月で見る「障壁の変化」契約の手前で止まる理由
売上を見る時期契約更新をまたいで一年後

D社 計測の機器

三か月で見る「実行できたか」校正まで入れた見積書が出たか
三か月で見る「障壁の変化」試しの測定のあとで止まる理由
売上を見る時期設備の予算の時期をまたいで一年後

A社のほかは、考えるための仮の例です。
選んだ業種は、ほかの記事でも最初に開きます(この端末の中だけに残します)。トップでも選べます。

理解を確かめる

問1三か月の試しの報告で、決める人に伝えておくとよいことは何でしょうか。答えを見る

三か月後に報告するのは「広げてよいか」で、売上は半年後と一年後に前の年と並べる、ということ。試す前に伝えます。

問2見るものの三段のうち、なぜ「実行できたか」を先に見るのでしょうか。答えを見る

使われなかった施策の効き目は、測れないからです。

やってみる

自分の会社の一件で

型11 結果の報告

型11「結果の報告」を、試す前に下書きします。三段(実行できたか/障壁はどう変わったか/売上は動いたか)それぞれに、何をいつ見るかを書き、決める人に見せて「三か月後に報告するのはこれです」と伝えます。あわせて、見直す日と、日を待たずに集まるきっかけを一行ずつ書きます。

  • 一件ずつ(一件を一行)
  • 上1 事実(分母つき)
  • 上2 計画どおりにできなかったこと
  • 上3 先に決めた条件との照らし合わせ
  • 別の説明
  • 下1 分かったこと
  • 下2 まだ仮説のこと
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本では

本では 『選ばれる理由のつくり方』

この話が、人のあいだでどう進んだか。

第16章。試しの計画を書き直したあと、早川さんは社長にこう伝えました。

「三か月後にご報告するのは、広げてよいかどうかです。売上は、半年後と一年後に、前の年と並べてお見せします」

本について →

本の該当箇所:第16章 第4節、第18章 第7節、付録1

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